2024/09/19

静かに進み、失明を招く「糖尿病網膜症」

<自覚症状なく、3段階で進行>


 糖尿病網膜症は糖尿病の3大合併症のうちの一つで、目の網膜の血管が傷む病気です。現在、日本人の中途失明原因の第2位です。

 糖尿病では血糖値が高くなり、この高い血糖値が血管を傷めます。網膜には細い血管が張り巡らされており、高血糖が長期間持続すると網膜の血流障害が進み、さまざまな眼障害を引きおこします。

2024/08/18

胃がん・大腸がんから命を守る「内視鏡検査」

<胃・大腸内視鏡検査の重要性>

 がんの部位別死亡統計(2022年)で、胃がんは男性では3位、女性では5位。大腸がんは男性2位、女性1位です。どちらのがんもある程度進行しないと自覚症状があらわれないことがほとんどですが、早期に発見し、適切な治療を受ければ高確率で治癒させられるがんです。

2024/07/23

大腸がんから命を守る、便潜血検査の重要性

 <早期発見・治療で治せるがん>


 大腸がんは、部位別に見ると日本で最も多くの人がかかるがんです。2019年には約15万人が新たに診断され、年間5万人以上が亡くなっています。

 早期の大腸がんは症状として現れないことがほとんどです。血便や下血、便通異常(便秘、下痢、便が細い)貧血、腹痛、体重減少などの自覚症状が出た時にはすでに進行がんになっていることが多く、これが大腸がんの怖いところです。

2024/06/21

患者を総合的に診るプライマリ・ケアの重要性

<プライマリ・ケアとは?>


 プライマリ・ケアの定義や意味合いは幅広く、用いられる場面や状況によって若干ニュアンスが異なる場合がありますが、「健康問題に関する相談を何でも受け、病気を診るだけでなく予防や健康増進にも対応し、必要であれば各診療科の専門医や介護・福祉サービスなどにつなぐ、いわば【医療や介護・福祉の窓口】というべき診療、医療サービス」のことをいいます。

2024/05/16

うつ状態〜一人で悩まず専門医に相談を

<うつ状態とは?我慢せず早期受診が重要>


 うつ状態とは、気分が落ち込む、やる気がでない、何にも興味が持てない、集中力が低下するなどの精神症状に加えて、不眠、食欲低下、倦怠(けんたい)感などの身体症状も生じる状態をいいます。時には、実際はそのようなことがないのに「悪いことをしてしまった」「お金がない」と感じたり、体の不調を訴え続けたりすることもあります。

2024/04/18

網膜の病気、ものがゆがんで見える加齢黄斑変性

<放置していると失明のリスクも>


 目をカメラに例えるとフィルムに当たるのが網膜で、その中心部を「黄斑」と呼びます。この黄斑が加齢とともに病的な状態になり、ものがゆがんで見える、ぼやける、見たいところが暗くなるといった症状とともに、視力低下をきたすのが加齢黄斑変性という病気です。

2024/03/15

慢性便秘症──診療ガイドライン改定

<重症化で心血管疾患リスクも>


 昨年「慢性便秘症診療ガイドライン2017」が、日本消化管学会により約6年ぶりに「便通異常症診療ガイドライン2023 ―慢性便秘症」として改訂されました。便秘症の定義・分類・診断基準から病態生理、診断検査、内科的治療まで、前版以降の進歩や最新知見が盛り込まれ、便秘症の日常診療には欠かせない資料となっています。

2024/02/15

老け顔(老人様顔貌)─形成外科医にできること

<老け顔になるさまざまな原因>


 コロナ禍で長期間のマスク生活を強いられてきたため、自身の顔貌変化に気が付かず、マスク着用が緩和された現在、「マスクを外した顔を見ると老けた気がする」と驚かれて来院される方が増えています。

2024/01/20

事故・病気リスク高める「睡眠時無呼吸症候群」

 <心臓・脳血管疾患引き起こす恐れ>


 睡眠時無呼吸症候群は、眠っている時に呼吸が何度も止まったり浅くなったりして、体の低酸素状態が発生する病気です。その多くは、あおむけで寝ている時に、舌が気道を塞ぎ、呼吸が止まることで起こります。医学的には不眠などの症状に加え、10秒以上呼吸が止まる状態が、1時間に5回以上みられることが診断基準です。

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